【6月12日】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


タヌキの子が可愛い

 

   今私は、日本では、まず、ありえないだろう境遇に逢っている。というのは、別荘を一夜貸して

  くれたのだ。シカゴの公園の管理人の息子の別荘だ。シカゴでほんの10分ほど会っただけなのに、

  私を心から信用してくれ、こうしたことに巡り会えた。

   本当は、ここに来ることを止めようかと迷っていた。というのも管理人の紹介というだけで、

  訪ねるのも、何かずうずうしいような気もしていた。しかし、サンディエゴの老夫妻の時もそうだったが、

  日本人のような考えは、日本人特有らしいのかも知れないと思った。

   しかし、こんなことは生まれてこの方、初めてだ。本当にここに住んでいる人達の心の温かさを

  感じる。こうした人達こそ、いつまでも大切にしてゆかねばならない。私もこうした家族を築きたい。

 

   今日は、朝8時頃にスタート。約10マイルほど走った所で、水を綺麗なものと換えてもらおうと

  民家に行った。すると、15歳の女の子が留守番をしていたが、ここで感激したのは、タヌキの子か?

  可愛い奴が何と四匹、すっかり、人間になついている。私の足元までも寄って来た。動物は本当に

  可愛い。また、通りのガソリンスタンドのおっちゃんが、ティッシュペーパーとミネラルウォーターを

  くれた。この辺の人たちは、すごく温かいムードの人ばかりのような気がする。

   別荘を貸してくれた彼は、私がプレゼントした10円コインの代わりに、1ドルの記念コインをくれた。

  シカゴを離れると、こんな所があるなんて、やはり行ってみるものだ。これは、サイクリングでしか

  味わえないものだろう。

   ・・・・USAに来て初めてのビールを飲んだ。うまい。ステレオからは、ゆるやかな音楽が流れる。

  最高だ・・・。

   神様、本当にありがとう・・・・今、つくづく思う。オーストラリアでの滞在はあまりにも長すぎたと、

  やはり、サイクリングをしていないと、その“良さ”を忘れていることを・・・・全く、仕事一途だった

  から。いい思い出が作れそうだ。自分に戻れそうだ。

  “行ってみなくては分からない。そこには新しい発見がある”

 

 

 

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