【6月29日】
音楽一家の家族と
今日はとてもハードだった。とにかく広い庭を持っていて、ここなら、おそらくいいんだろうと
思った家はすでに、三軒は人がいないし、また、「ok」と言ってくれた家は、草がボウボウ茂っていて
用をたさない。さんざん探し回ったが、いいところに巡り会えない。
坂を上りきると学校があった。時刻も午後5時30分を廻ろうとしていた。もうこれ以上は
“精神的に危険である”と思った私は、最初学校の側にテントを立てようかと思った。だが、人はいないし、
後からダメだと言われたら、どうしようもない。とにかく、これ以上走ることは止めにし、あたりに場所を
探すことにした。しかし、やはり、どこにも人はいない。雨は降り出しそうだし、暗くなっていくし、
だいぶん焦って来た。 「もう、どうでもいいや」と半分諦めかけた時に、家の前におじさんがいた。
とにかく頼んでみる。すると、「湖の方へ行け」と言う。しかし、「私にはもうパワーがなく、また、
雨も降り出す。テントを立てさせてもらうだけだから頼む」と、ジェスチャーをしながらお願いした。
すると、「ok」してくれた。本当にほっとした。これほどまでに民家の庭をお願いするのは、前にも
話したが、まず“安全”だからだ。
ここの子供たちは音楽が好きで、一緒に笛やギターを弾いて楽しいひとときを過ごすことが出来た。
・・・・本当にほっとした。生き返った。一時はどうなるかと思った。
翌朝、ハイモンドさん一家と分かれる時、涙ぐんでくれたことが一番思い出深い。色々と面倒をみて
くれて本当にありがとうございました。