【4月16日】
ピサの斜塔
今日は、また一つ、いい思い出を残せた・・・・峠を目指して登っていると、一人の日本女性
サイクリストらしき者が前方から現れた。私はてっきり、日本人かと思ったが、中国人で、今は
カリフォルニアで学校の教師をしているらしい。真っ黒に日焼けした身体は、元気そのものだった。
すでに3ケ月間、走り続けていて、エジプトは最悪だったとのこと。また、今日は町のキャラバン
パークで、おっさん達に、「神風」と言われて励まされたと話してくれた・・・・頑張れよ。
午前10時30分。私は、あのローマの象徴である“ピサの斜塔”に辿り着いた。
この目の前の塔は、あの写真で見た通りに斜めに傾いていた。頂上まで登ったが、登る時も階段が
傾いているのが感じられた。イタリアでは、ここに一番来たかったし、満足の一言である。
今日はナポリに行く途中、面白い場面を見た。
犬の親子のある一場面である。子犬が約50cmほどの高さの所から飛び降れないで吠えているのだ。
親犬は、下でじっと子犬を見ている。なかなか飛び降りて来ないので、親犬は困ったように子犬の側へ
寄って促す。結局、親犬は、「甘やかしてはいけない」と思ったかどうかは分からないが、子犬が泣く
のを放って先へ行ってしまった。すると、子犬は、それを見て、とっさに、その高さを飛び降りた。
尻持ちは付いたが、何とか飛び降りたのである・・・これで、この子犬も、もうあの高さの所は
乗り越えられることだろう。それにしても、犬にとっても、子供を教育することは大変なんだなあと
つくづく感じた。面白い一場面であった。