【9月18日】

 

   キッチンハンド(皿洗い)の仕事、とてもシンドイ。仕事の内容は、まず開店前に床を掃除し、

  テーブルを揃える。その後は、ネギを切ったり洗ったりする。昼の3時頃から何と夜まで・・・

  24時を回る時だってある。

   私は考える。明日いっぱいで辞めようかと思う。私は“やる気”はある。本当に充分にある。

  だが、心と身体が思うように付いていかない。辞めてしまうと、大変なのは分かっている。だけど、

  このままだと自分自身がダメになってしまう。昼の3時から夜の12時まで、一息入れず、立ちっぱ

  なしで仕事をしなくてはならないのだ。ほんの一週間ほどではあったが、まわりの人達は、とても

  親切な人達ばかりだったので助かった。あれだけ仕事をして、時給4ドル。本当に仕事量が多い。

  これほど大変だとは・・・。

   今になり、サラリーマンがどれほど楽な所であるか、しみじみと感じる。だが、辞めたことに対して

  悔いはない。従業員の羽加さんが話して下さった・・・・「距離を伸ばすのは簡単だ。だが、それだけで

  終わってしまったらいけない。その国が、いったい何を考え、また、どのような暮らしをして生きている

  のか、そのことが大切だ」と、だから、言葉を話せることが最低条件だと・・。

 

   今、私は思う。最初来た時のように、仕事、仕事と思わなくなった。それに“世界一周”も、金さえ

  あれば出来る。何が大切か。“大切なものは、この貴重な時間”である。この今である。

  オーストラリアを一度出ると、もう二度と来ることはないかも知れない。そう思うと、少しでも大切に

  有意義に過ごさなくてはと思う。また、友だちの大切さ。あまり自分のことばかり考えすぎて、大切な

  心を失ってはいけない。今、ここに来て、多くのものを見て体験し、言葉を少しでも覚え、その思い出

  を日本への土産にしようと思う。また、英語の必要性をつくづく感じた。一番自分にふさわしい道を

  歩もう。

 

 

 

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