【3月29日】
スイスの田舎
ついに憧れのスイス入り。隣どうしの国なのに、これほど違うものかと驚いてしまった。
それは、フランスに比べ、とても自然が美しいし家がゆったりと建っている。家の屋根の色が実に
自然と調和している。天気がいいこともあり、4000mを越す山々を、遥か遠くに望むことが出来た。
人々もフランスの時とはうって変わって実に友好的だ。挨拶もよく返してくれる。
今夜は、広い湖の側にあったキャンプ場で一夜を明かすことにした。白鳥やカモが泳いでいて、
すぐ近くまで寄って来る。それに何と言っても対岸の景色が格別だ。
ベルンに着くと、町をぶらついてみた。
つくづく思うが、どこも美しい。まるで自然公園の中に人が暮らしているという感じがする。
鳥も動物も凄く幸せそうである。また、子供たちも凄く伸び伸びしていて人見知りしない。
写真を撮ってあげようとすると、心良くポーズをとってくれた。
翌日、電車を使ってツェルマットに行き、マッターホルンが一番美しく見える場所に座っていると、
一人の女の娘が下から登って来た。上に民家があったので、「あれは、君の家か?」と尋ねると、
「そうだ」と言う。「こんなに美しい眺めの所で暮らせるなんて、君は幸せだね」と英語でいうと、
「はい、そう思います」と元気に言ってくれた。私は、この事を聞いてほっとしたものを感じた。
自信を持って「自分は幸せだ」と言える事が、どれだけ美しいことであるか。また、人は、自信を持って
生きることが大切だと。また、ここの人々も同じ人間なんだと感じた。