<質問14>お金の管理は、どのようにしたのですか?
私は、当時全財産60万円を持って旅立ちましたが、(正直言って、少なすぎました。シドニーと
ニューヨークのアルバイト[皿洗い]で200万円稼ぎましたが、それでもやはり少なすぎたため、
行動を制約せざるをえませんでした。資金はやはり多いほど良いです。) その内の50万円は、
トラベラーズチェック(アメリカンエクスプレス)に、残りは、5万円ずつUSドルと、オースト
ラリアドルの現金にして、出発しました。
トラベラーズチェックにしておくことの利点は、やはり何といっても、万が一無くした時に、
再発行がすぐに出来るということです。また、南米からアメリカに再入国する際、手持ちの資金が、
500ドルほどしかなく、このままでは、“入国審査をパスできない”可能性があったため、手持ちの
トラベラーズチェックを無くしたことにして再発行し、入国審査の際、“1000ドルあるように”
見せて、無事入国をクリアしたことがあります。なお、このようにしたのにも関らず、審査官は、
「お金が無くなったら、どうするつもりだ!」と、しつこく尋ねて来ました。この時は、「家から
送金してもらえる」と言って何とか切り抜けましたが、当時は誰に尋ねてもアメリカへの入国審査は
けっこう厳しかったようです。
さて、今もそうだと思いますが、基本的に“USドル”で、世界は回っていると思います。
つまり、日本円札は、都市などの銀行やホテルでは両替してくれますが、へき地などに行くと、見向き
もしてくれないことがありました。その点、USドル(現金)は、へき地の銀行でもホテルでも、また、
民間のデパートや、商店(卸問屋など)でも両替してくれる所がありました。ですから、USドルの
現金は、いつでも準備しておくことをお勧めします。それも、大きな札(100ドル札)ばかりでなく
2ドルや20ドル札などの細かいものを多く準備しておいた方が良いです。
また、よく“チップはどうしたのか?”と聞かれるのですが、私の場合は、基本的には、“やらない”
ことに決めていました。ホテルに行っても、“私は貧しい日本人サイクリストです”と、いつも
言っていました。(ほんとに資金が乏しかったので、少しでも節約したかったことのが一番の大きい理由
ですが) これで、たいていどこでも、“日本人だから仕方がない”と理解してくれたようです・・・
チップを要求されるようなことも殆どありませんでした。
というのも、顔はドロドロで、本当にきたないシャツとジャージをいつも着ていて、“見るからに
貧しそう”に見えたこともあると思います。
ギリシャ(アクロポリス神殿をバックに)