<質問15>私も富士山に登ってみたくなりました。詳しいコースを教えてください。
また、注意した方が良いことなどは、ありますか?
まず、コースについてですが、私がお勧めのコースは、“須走り登山コース”です。
私は、ほぼ毎年登っていて、他のコースも登ったことがありますが、このコースは山頂へ向けて
ほぼ直線的なので、最も最短で登れるコースです。また、登山道も良く整備されているので、初心者
でも比較的に登りやすいと思います。
次に具体的なコースと時間ですが、交通機関を利用する場合は、JR御殿場駅で下車し、そこから
“須走り五合目”行きのバスに乗ります。約1時間で五合目に着きますが、そこからいよいよ登山の
始まりです。普通に登り始めて、六合目には約一時間で、七合目には約三時間半で着きます。(この
“普通に”とは、平地だと時速3kmくらいでしょうか? だいたいこれくらいのペースで着きます。)
さらにここから、いっきに頂上まで登る人もいますが、私の場合は、七合目にある山小屋「太陽館」で
いつも泊まり、そこで、下の写真にあるような“朝日”を見てから頂上を目指しています。というのは
ここまで登ると、それほど“朝日”の景色に変わりがないのと、ここの山小屋は、一泊二食7500円
(どこも同じです)で泊まれるのですが、オーナー夫妻がとても親切なのと、他の山小屋にはない
サービス(御飯と豚汁は、食べ放題)があるのが大きな理由です。
ここからは、人それぞれ差があると思いますが、2〜3時間で山頂に着きます。なお、“最高地点
3776m(石碑がある)”は、気象観測所の側にありますが、ここから約30分かかります。
下山は、“下山道”があり、山頂から七合目までは1時間ほどで、さらに、五合目までは、2時間
ほどで着きます。
さて、注意すべきことですが、まず、用意しておくものとして、ダウンジャケットなどの防寒着は、
必ず用意してください。七合目でも、早朝は場合によっては「0℃」になることがあります。それに
カッパ(山の天気は移り変わりやすく、あっという間に雨が降ることがあります)、非常用の食べ物
(パンやチョコレートなど)、水(ペットボトル)は途中の山小屋でも売っていますが、高い
(300円ほど)ので、御殿場で買っておいた方が良いと思います。さらに、着替え用の下着とスリッパ。
七合目からの下山道は、“砂走り”と言って、ほとんど砂の中を歩くので、靴は真っ黒で砂だらけに
なります。それが嫌なら、“登山道(登って来た道)”を下った方が良いでしょう。時間はそれほど
変わりません。
御殿場駅の近く(歩いて約5分のところ)に、銭湯(シーズンだとpm2時頃からやっている)が
あるので、ここでスッキリできます。また、同じく駅からバスで10分くらいのところには、富士山を
眺めながら温泉に入れる“温泉会館”もあります。
次に、登山にあたってのトレーニングですが、平地を約4時間(途中、30分おきに約5分休憩)
歩き通すことができたら、まず、七合目までは確実に行くことが出来ると思います。
また、実際に登っている時も、“30分おきに、必ず休憩し水を補給する”ようにすることをお勧め
します。高山病も防げ、比較的にスムースに登ることが出来ます。(経験上)
それでも、もし、高山病(頭痛や吐き気がする)にかかった場合は、無理しないで必ず下山する
ようにください。下山すれば治ります。
なお、富士山の山開きは、毎年7月1日です。もちろん、バスの運行も山小屋もやっています。
時期的には、盆休みに入ると、人が多すぎて畳一枚に二人ということもあるので、避けた方が良いです。
そういう意味では7月上旬がベストです。山小屋は、事前に予約しなくても、まず泊まることができま
すが、事前に予約したい場合は、0550−75−4347(太陽館)へ、問い合わせて下さい。
また、山頂には、郵便局(出張所)や公衆電話もあるので、家族や友人に無事に登頂したことを
知らせることもできます。
いつもいつも、下の写真のような“朝日”が見れるとは限りませんが、きっと、いい思い出に
なることは間違いありません。では、頑張ってください! ご健闘を祈ります!
富士山(6合目付近)からの朝日